スモールジム代表取締役の辰田です。
本日は介護施設運営の上場会社による総額約28億4700万円の不正請求について思うところを少しだけ。
まず、公的資金に支えられてそれを扱う以上、透明性、コンプライアンス遵守、倫理観が必須です。医療・介護サービスの不正請求は社会に対する裏切り行為でしかありません。年々、社会保障費の負担感が個人企業ともに増大し続ける中でのこの事件。社会に与える影響は非常に大きく厳しく批判されるべきことです。
当該企業はパーキンソン病に対する療養支援で月平均90万円の訪問看護をしていたそうですが僕が経営する訪問看護ステーションではまず考えられません。在宅ではそのような数字にお目にかかる機会はありません。
一般的な訪問看護ステーションは神経難病に限らず一般の利用者さんで単価は3~10万円くらいです。
医療依存度の高いALSや終末期がんのケースであれば、この数倍には瞬間的になるかもしれないがパーキンソン病の方に対して平均90万円というのは全く想像できません。
このようなことで業界全体の信頼を喪失させて本当に必要な人に届けないといけないサービスを質量スピードともに低下させるようなことになったら大変です。
介護業界では部分的にこのようないびつな構造を生んでしまっているのも事実です。とはいえ制度そのものは人を支える素晴らしいものなので時代や現実とともにタイムリーにバージョンアップを実行していけば良いのですがどうしてもタイムラグは生じます。その歪みの中で割を食う人やその期間を最小にしていく努力は必要です。
僕たちは僕たちにできることを粛々と実行し続けるしかできません。
そのひとつがスモールジムの展開です。
予防するジム、維持するジム、備えるジム、を早期に展開して、95歳まで非介護の世の中を作ること。いいジムを日本中に増やすことは真っ当で意義のあることだと思います。
それではまた来週。
