こんにちは!青森市スモールジムFlare代表の小野寺幸太郎です。
先日、私が通っている24時間ジムではこんなPOPが貼ってありました。
「初めてでも安心!トレーニングサポート4月1日より導入!」
そしてその隣には…
「パーソナルトレーナー急募!副業トレーナー歓迎!」
私はこちらのジムにはオープン時から在籍していますが、元々24時間の無人ジムなのでこういったサービスは今まで提供していませんでした。
にも関わらずこういったサービスを導入する理由を推測すると(余計なお世話…)ちょうど3ヵ月くらい前に業界大手企業が近隣に24時間ジムをオープンさせたばかりなんですね。
そちらにお客さんがかなり移籍したのでしょう。会費でいうとそちらは半額くらいですからね。当然そうなります。(私は自分のジムから徒歩1分なので休憩時間にさっさと済ませられるのが良くて通ってます。因みに道路を挟んで真向かいにエ〇〇〇ムフィットネスがあります)
じゃあどうする?業界大手相手に価格勝負を持ち込もうものなら潰れてしまうのは目に見えているので「よし、サポートを導入して差別化しよう!」という流れなのだと思います。
でも現在雇っているのは清掃スタッフのみ。今からスタッフ研修を行うのも現実的ではないので、地域の個人事業主トレーナーに業務委託的にやってもらおう!ということでしょうか。同時にそこから有料のパーソナルトレーニングに持っていき、歩合制で会費外収入を得ることも考えるかもしれませんね。
いずれにしても到底うまくいくとはと思えませんが…
私が考えるのは2つで「ハードで勝負する以上そうなる」ということ。そして「そこに信念は皆無」ということです。
ハードとはこの場合建物とか立地とか料金のことですね。最新のマシンとかプログラムもそうです。スポルテックで見られるようなものは全てハードです。
入会した理由が「自宅から近くて安かった」のであれば、今通っている場所よりも、さらに自宅から近くて、建物が新しくて、価格が安かったら必ずそっちに移動します。ハードで選んでいるからですね。
この対比としてわかりやすいのは例えば習い事です。ダンス、ピアノ、バレエ、サッカーなど何でもいいです。
実績がある人が教えてくれて、さらに安くて建物も今のところより新しい。でもだからといってすぐにそちらに移るかというと多分そうはならないのではないでしょうか?
それは何故かというと「関係性」があるからですね。
サービスを提供する側とそれを享受する側という関係性だけではなく、そこには人と人としての関係性も存在しているからです。それは人間性、指導方法とか事業への思いの共感、考え方、思い出などによって形成されます。
例えハードにおいては全て劣っていたとしても、そういう情緒的な部分で特別な存在になれるので、お客さんが離れることは無いし、お客さんもそこに価値を感じている。
24時間ジムや多くのフィットネスクラブには間違いなくそれがありません。だからコロナ渦でお客さんが離れるし、価格、立地、プログラム次第で簡単に移籍していきます。
常に最新のマシンと建物、プログラム、それらを安価で提供し続けられる莫大な体力がある企業なら、それで勝ち続けられるのかもしれませんが、ほとんどの企業はそうではありません。
にも関わらずこぞって最新のマシン、プログラム、顧客管理システムをお祭り気分で観に行く。
で「社外を見るのは大事ですね!」「業界のトレンドを知ることができました!」と頭の悪い報告をするだけで何も変わりません。(20代前半の時の私です…)
そして信念について。
そもそも24時間ジムは「フィットネスクラブのスタッフなんか突っ立ってるだけでいないも同然じゃないか。じゃあいっそ無人にしてもっと安価でサービスを提供することで多くの人に使ってもらえる」という思いから来ているはずです。
その24時間ジムがお金の為に今度は逆のことをやろうとしている。
一方でフィットネスクラブはどんどん人件費を削減し無人化している。サービスを低下させ、休館日を増やしてステルス値上げをしている。
中には愛着を持ってクラブを利用してくれていたお客さんもいたでしょう。その人たちでさえ離れていくとしたら、それを裏切るようなことをして、関係性の糸を切ったのは自分たちの方です。
そんなところにいても人生は良くなりません。少しでも危機感を感じているなら行動しましょう!
良心を殺して、企業奴隷として心を削りながら薄給で生きていくか?
それとも信念をもって行動し、自分の人生を歩むか?
あなたはどちらでしょうか?
最後まで読んで頂きありがとうございます。それではまた。