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「なぜ、なぜ、なぜ?どうしたら?」を繰り返す

 

 

こんにちは。理事の才木です。

 

つい最近感じた日常に起きうる出来事を今日は書かせていただきます。

 

お客様の増減でその売上が変わってしまうのは、ビジネスの常識で、世の常です。

 

フィットネス業界も会員新規獲得、退会抑止もその増減のために心血をそそいでいるところでしょう。

 

先日、美容室のA店からB店へ移るという顧客心理を知る機会がありました。特に女性目線ですが、

なるほど~と感じたことがあります。

 

A店は少人数、予約制の美容室、空間にはできるだけ他のお客様同士が一緒にならないようにしてあり、室内の雰囲気、音楽、スタッフのサービスなど「癒し」のムードたっぷり。

 

しかも、メインの施術はオーナーの美容師が行う。個々のヘアのクセや悩みなどを把握して対応、美容材もこだわり厳選している、こうして顧客満足度を上げることに重点を置いている。

 

つまり、機能的価値、情緒的価値にも力を入れているお店。

 

一方、B店は、先ほどの店舗より4倍近く広くの広さ、お客様同士が顔を合わせ同時進行。予約制、オーナー兼美容師がメインをやりながら、ポイントは押さえつつも若手のスタッフも顧客対応を行う。

 

しかし、長年、A店に通っていた女性は悩んでいました。立地が隣市で遠いため往復時間がかかる、しかも、料金が高い、3週間に1度は行くので負担は大きい。悩んだ挙句、その女性は手近で、こまめに通っても負担のない料金、情緒的価値はそこそこでも機能的価値の方が大切だと感じて、申し訳ない気持ちもありながらも、とうとうB店に移ったそうです。

 

なぜか?そこにはB店だけの惹かれる仕組みがあったのです。希望する人が選べる「会員制」システム。一度年間の会員料金を支払うと、あとは技術料のみ。その顧客が望んでいた機能的価値は、「手軽に頻繁に通えて、適度な価格、髪にやさしい美容材を使っている、いつでもヘアケアしてもらいたい」 です。ヘアケアOK、時間と料金と立地もOKの4ニーズとマッチしていたということです。しかも、使っている美容材はA店もB店も同じだったのです。

 

自分の悩みが解消され、ストレスが解消され、満足度はあがる、多少、若手の美容師のシャンプーに難があっても許容範囲内。

 

A店とは、信頼関係もできていたはずだし、顧客の立場で考えてもらっていたはずなのに、なぜA店離れしたのか?もちろん、逆パターンもあると思います。果たして、A店は気がつくでしょうか?

 

個々にとって、求めているものは違います。何を求めているのか?経営者は常に、ここを考えておくべきで、ずっと変化もなく対応も同じままだとどんなに常連さんでもいつか離れていく可能性はあるということです。

 

変化しないままというのはとてもコワイことです。大きな変化ではなくても、微妙な変化を入れながら、常連のお客様にファンになってもらうためには、ニーズに対してのセンサーを研ぎ澄ますことです。

 

それを聞いて本当に他人ごとではないと感じました。

 

「なぜ」あの常連さんは来なくなったのだろう?、なぜ、なぜ、なぜ?どうしたら?を私達も自問して一歩、二歩、三歩先行くくらいの気持ちでお客様に心を遣ったほうがいいと思った次第です。