皆さん、こんにちは。
理事の橋本です。
先日、私の会社でちょっと困ったことがありました。
とある地方自治体が所有する総合運動公園。
その施設の指定管理者として、当社は管理運営を行っています。
数日前、その総合運動公園内にあるグラウンドに行ってみると、ビックリする出来事が!
目を見張るほどの、最高のグラウンドコンディションになっているのです!!
芝も一面、ビシーーーーッと刈られていて、凸凹だったグラウンドも綺麗に真っ平ら!!!
感動レベルの衝撃でした。
が、一瞬にして一抹の不安が・・・・・。
「現状の予算で、どうやったらできるんだろう?」
「できる訳ないよな・・・・」
「出来ているとしても、この水準をずっと維持していくのは無理だ」
そんな風に感じたのです。
元々はグラウンドというより、ただの「荒れ果てた原っぱ」だった総合運動公園。
地方自治体からいただく、僅かな指定管理料という名の収入と、日々の(グラウンド)利用料収入だけで、やりくりするしかないのです。
グラウンドを適正に維持するのはとても困難。
だから(当社が指定管理者に指定された)5年前から、持久戦を決め込んでいました。
限られた予算の中で、少しの汗をかいて、現状より品質(グラウンドコンディションなど)を上げていく。
それに伴い、稼働率・利用率が上がって行く➡収入が上がって行く。
それを更に品質向上(マンパワー)に投資して、更に利用者(利用料)を増やしていく。
徐々に徐々に。
一段一段。
だから、ずっと「100点満点の仕事はしなくていいんだよ。現状では出来るわけがないんだから」
「予算内でできるだけいい仕事をしてねー」
「今は及第点で十分だからねー」を繰り返し、担当者に伝えてきました。
そして、その真意が伝わっているものと思っていました・・・。
冒頭の私がグラウンドコンディションを見て感動?しているシーンに戻ります。
私の横で、腕組みをして自信満々に勝ち誇ったような表情をしている担当者が次のように述べました。
「社長、みんなクタクタになっています。もう一人スタッフを補充しないと無理です!!」と。
思わず、天を仰いで笑ってしまいました。
「ダメだ、こりゃ」(もちろん、自分自身に対して)
この一連の出来事を経て、P・Fドラッカー教授の「3人の石工の話」を思い出しました。
中世の工事現場を通りかかった人が、その現場で働く石工に「何をしているのか?」と問いかける有名なお話。
一人は「これで食べている」と答えました。
もう一人は「この国で一番の仕事をしている」と。
最後の一人は「教会を建てている」と答えました。
あくまで私見ですが、このお話でドラッカーが一番伝えたかったのは、2番目の男の問題点であると思うのです。
専門家やスペシャリスト(=先生やコーチ、トレーナー)は、どうしてもこの全体ニーズやビジョンへの理解度が低いように感じます。
だから、よく揉めて辞めちゃう。笑
「私たちはトレーナーである前に、一人のビジネスマンである」
そう思えたら、もっともっと人生は、より良い方向に行くと思います。