· 

「目的」と「目標」

 

皆さん、こんにちは。

 

理事の橋本です。

 

私は水泳人なので、この一週間は競泳の日本選手権(兼オリンピック選考会)に見入っています。

 

本日はその最終日。

 

このところ帰りが22時頃になるので、お酒を飲みながら、夕方に録画した決勝レースを見るのが楽しみになっています。

 

日本最高峰のレースなので、仕事柄かれこれ32年間見続けてきました。

 

過去には、優秀な選手のおかげで、コーチとして何度か参加したこともあります。

 

そんな長いキャリアの中でも、今回の日本選手権の感動・興奮は、文句なしに一番となりました。

 

池江璃花子選手の復活V

 

44日の女子100mバタフライで優勝し、オリンピック出場内定を決めたレースは、酔いも吹っ飛び、呆然としてしまいました。

 

信じられない・・・。

 

日本の競泳界は世界レベルであり、基本的にオリンピックでファイナル(決勝)に残るラインにいなければ、五輪内定はもらえません。

 

 

改めて、池江選手復活までの経緯を調べてみました。

 

20192月に白血病が判明。

 

201912月に退院。

 

20203月、406日ぶりにプールに入る。(東京五輪の延期決定)

 

20208月に実戦復帰(大会出場)。

 

20214月、東京五輪内定。

 

生死をさまよう大病を患って、たった1年で、世界と戦えるレベルまで戻してくる。

 

常識ではとても考えられません。

 

まさに、彼女は「奇跡を起こした」と言えるでしょう。

 

その数日後、彼女は100m自由形でも東京五輪出場内定を勝ち取っています。

 

この奇跡を目の当たりにして思ったのは、彼女はきっと、水泳をやる目的が明確なのだろうと。

 

「東京五輪出場」や「日本選手権優勝」などを目標にしていたかもしれないけれど、それが目的ではなかった。

 

「目標」とは別に「目的」があった。

 

そんな気がしてならないのです。

 

仕事をしていく上で、今期の目標ばかりを追いかけがちですが、定期的に目的(存在理由)に立ち返る事の重要性を、彼女に気づかされた次第です。

 

競泳の日本選手権は本日が最終日。

 

池江選手は4冠をかけて、女子50m自由形決勝に出場します。

 

なんだか、彼女のおかげで「東京五輪は開催される」そんな気がしてきました。