マクロVSミクロ

 

理事の辰田です。

 

緊急事態宣言の行方が気になる今日この頃です。様々な業態で企業の優勝劣敗が報道されています。

そこで本日はマクロ情報とミクロ情報について考えてみます。

 

 

マクロな視点は統計などから導き出されるニュースや雑誌に盛りだくさんに出てくるような誰もが、みんなが見る同じデータです。そこの説明や分析はアナリストやコンサルタントといった、あなたと同等もしくはそれ以上に詳しい専門家がいるので、そこに自分独自の切り口を持って情報として勝負したり誰かに有料でお話しすることは正直難しいですね。

 

そうであれば僕たちは価値ある情報を提供したいと考えるならばミクロな視点を活用するしかありません。家族や友人やお客さまなど周囲の人から得られる情報を観察、整理することによって洞察できるミクロな情報が自分の周りだけではなく、みんなにも同じようなことが起きているという事実の裏づけ、根拠があれば成立します。

 

どうやって自分なりに情報を展開してミクロの情報とマクロの情報との有機的な繋がりや連動性、上下のリズムを見つけたりして磨いていけるかが説得力を生み独自の情報やあなた自身の価値を高めるポイントになりえます。

 

例えば、マツキヨはコロナ禍の昨今において昨対で業績イマイチだけど他のドラッグストアは伸びている。代表的なのはスギ薬局。コンビニや百貨店と違って同じ勝ち組とされているドラッグストア業界なのにそれはなぜなのか?

 

マツキヨは都心部の出店が多いから?インバウンドが消えたから?これは理由の一つにはなりますが他ドラッグストアも出店戦略や条件は極端には変わりませんので決定的な違いとは言い難い。

 

では何が違うというのか?ここが大切です。

 

ドラッグストアの定番商品であるトイレタリー系、食品系は大きな違いはなさそうだ。では化粧品はどうか?ここで売上構成の違いが見つかります。マツキヨは落ちていてスギ薬局は伸びている。でも、パッと見の売場構成は大差ない。ではその内訳はどうだろう?ここを探ることにひとつの傾向に辿り着けるかもしれない。ここまで深堀していくと取扱い商材の違いがあるのでは?という仮説が浮かんできます。

 

とある店舗で比較するとメイクアップ化粧品の割合が多いマツキヨ、基礎化粧品が多いスギ薬局、という店舗売り場レベルのミクロ情報が見つかります。

 

そして社会背景としてマスク着用やテレワークで外出の機会が減り、化粧品の消費が落ち込んでいるという誰もが知るマクロ情報の存在。

 

確かにここには相関がありそうだという仮説が立ちます。このように独自の価値、分析を生むコツはマクロからミクロを繋げる共通点や法則性を見つける能力が問われると思います。

 

誰にとっても同じ情報ですがその数字やファクトから異常値を発見すること。

肌感覚から、または経験から得た「ん?」を調べていくことで辿り着く情報。

 

要は「それはなぜか?」を考えることが情報という事象に関してはひとつ頭抜ける上ではとても大切だと思います。

自分の業界だけではなく他業界も観察することで新たな発見もあるでしょう。いろいろ忙しいですね。

 

それではまた来週。