売上4割減の衝撃

 

理事の辰田です。

 

本日は好調とはいえない総合型フィットネスクラブ経営について。

 

経済産業省の「特定サービス産業動態統計」によると、1~6月のフィットネスクラブ売上高は966億3000万円(前年同期比58.1%)となったようです。

 

売上が4割減です。

 

この状態が続くと、どんな会社でも100%資金難に陥ります。

 

資金調達ができても返済の見込みがないと借りるのは危険ですが、そんなこと言っている場合でもないほどに今回の危機は突然やってきました。

 

平時ではない判断を求められる今の状況は、経営者にとっては大きな大きな壁です。

 

話をフィットネスクラブに戻します。

 

総合型フィットネスクラブには多彩なスタジオプログラムという最大の強みや、大規模施設ならではの活気や賑わい、風呂やサウナのリラックスアイテムという、僕たちスモールジムにはない強みがあります。

 

これはこれとして一定の需要があるのでエンターテイメント型の装置産業としての完成度を高めていくことが従来の戦い方でした。

 

しかし、です。

 

広く浅く何でもあります。という従来通りの開発方法、売り方にはもう限界が来ています。

 

ずっと続けてもらえるようなビジネスに作り変えねばならないです。

 

総合型に同居している習い事業界の巨人であるスイミングスクール。

 

ここは継続率も高く、安定感があります。

 

対するフィットネスは一年以内に半分以上のお客さんが入れ替わってしまうビジネス。

 

時系列で考えればどちらが産業として強者かは明白です。

 

フィットネスをスイミングスクールと同じくらいの継続率にしたいな。

 

いや、もっと長く続けてほしい。フィットネスにはその力があるはずだ。

 

これって

 

きっと30年以上も前からトレーナーと水泳コーチを兼ねていたフィットネスプレイヤーみんながやりたかった本質的なところだと思います。

 

けど、できない、解決方法がわからない。

 

だから自分は自分にできることをやるだけ。

 

よく理解できます。僕もそうでした。

 

ハード依存型産業の弊害です。

 

時代は変化しています。

 

ユニクロの柳井さんの言葉。

 

「本質的なものが要求されるようになったということです」

 

まさにこれですね。

 

ハードがダメなのではなく、そこに過度な依存をすることがダメなだけです。どちらも追及する必要があるのに明らかにハード偏重の経営方針。

 

スイミングスクールはプールとロッカーとコーチがいれば成り立ちます。

 

フィットネスはウエイトとトレーナーがいれば成り立ちます。

 

そこに、お風呂屋さんという概念を取り入れたことがハード偏重の過度な依存を呼び、エンターテイメント化が進みました。

 

そしてスタジオ以外のソフトはいつの間にか主役ではなくなっていきました。

 

これが総合型フィットネスの発展のきっかけでもあるので、ヨガやピラティス単体スタジオ同様に1つのカテゴリとしてはいいと思います。

 

総合型は大胆な規模のハードにそれを支えるはずのソフトが全く追いついていない。ここは伸びしろ大です。

 

このアンバランスを是正することがフィットネス業界の経営課題です。

 

コロナ禍の今、本気でそこの是正に力を入れる時が来たと思います。

 

今からの時代ならば、「できるかもしれない」です。

 

皆さんは目に見える次のアクションを進めていますか?

 

それではまた来週。