一次情報と二次情報

 

理事の辰田です。

 

新コロ禍のなか、あらゆる情報が錯綜してます。

 

本日は知っているようであまり知られていない情報の種類について整理していきましょう。

 

大きく分類すると情報には一次情報と二次情報があり、それぞれに意味があります。

 

『一次情報』は情報の独自性が高く、信頼性が高いものです。

 

細かいデータが羅列されていたりして、専門家には理解できてもそれ以外の個人にはそれを十分に読み解けないことも多いです。

 

また、一次情報は二次情報に比べ見つけつくい傾向もあります。キーワードだけでググっても上位表示されないことが多いです。

 

続いて、難関な一次情報を多くの人にわかるように説明や解説されたものが『二次情報』です。

 

つまり国や信用に値する機関が出した調査結果の報告書や決定確定事項として公表された情報をもとに報道された記事が二次情報です。

 

5月はちょうど株主総会の時期ですので、わかりやすくフィットネス業界の決算発表で整理していきましょう。

 

ここで公表されるIR情報は一次情報です。

 

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コナミスポーツFY2019

スポーツ事業売上高 590億円 前年比△7.1%

セグメント別損益 0億円 前年比△98.5%

営業利益 △62億円

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ここからは二次情報です。

※これはIR情報をもとにブログ用に作った辰田コメンテーターの創作ニュースです。

 

大手各社、新型コロナウイルス感染拡大による休業の影響を少なからず受け、コナミ、セントラル、ルネサンスの往年の大手3社ともFY2019は減収減益決算となっています。

 

しかし外出自粛が本格化したのは4月なので2019年度の新コロ禍の影響による減収幅は限定的。

 

そう考えると今回の決算内容は多少の影響はあれど、ほぼ実力通りと言える。

 

新コロ禍が直撃している今期はすでに赤字確定の企業が大半でしょう。

 

2019年度は往年の大手3社で売上高1位はコナミ、営業利益1位はセントラル、営業利益率1位はルネサンスという結果でした。

 

営業利益、営業利益率の順位はここ数年動きがないのでいつも通りというところ。

 

往年の大手3社以外でいえばカーブスやホリデイの営業利益率20%越えは桁違いの収益力。

 

同じフィットネス企業ですが業態の違いがあるので直営店がメインの往年の大手3社とFC中心のカーブスや最近、上場を中止したエニタイムではロイヤリティ収入や加盟金が売上高に計上され、店舗運営の固定費は販管費に費用計上されないなど、ビジネスモデルの違いから単純比較はできません。

 

このように単純比較はできないが施設の坪あたり売上高を指標にした売上効率でいえば、やはりカーブスが強い。

 

将来性で言えば直営店舗とは別に介護保険事業の元氣ジムの展開や健康経営など新しい時代の新ビジネスに果敢にチャレンジしているルネサンス、最近でいえばスイミングスクールのJSSと資本提携したティップネスに成長意欲を感じさせられます。

 

今回のような地殻変動が起きると今後は一昔前にフィットネス業界で盛んだったM&Aが活発になっていくことが予想されますね。

 

ここまでが二次情報ですね(長い!)

 

二次情報は、一次情報よりもわかりやすいです。

 

この場合は業界全体と比較してコナミを取り巻く状況を俯瞰して説明しています。

 

説明の簡略化のために正確さを多少犠牲にしたり、説明する人の主観が入ったりするので、正しい情報を受け取れなかったり、誤解してしまったりする可能性があります。

 

この場合は『あれ?話にRIZAPは出てこないな』など。

 

情報に接した時にはそれが一次情報なのか二次情報なのかを判別して、疑問に思ったり、おかしいと感じたりしたら必ず一次情報にあたる、という習慣をつけることが大事です。

 

自分の考えや意見に沿った情報に接すると『やっぱり!』とすぐに判断しがちです。

 

脳は自分に都合のいいように判断のバイアスをかけてきます。

 

しかし、ここでひと呼吸おいてそれが一次情報なのかを確かめ、そうでなければ一次情報を探してみることをおすすめします。

 

一次情報は簡単に見つからないですが見つけ方のコツや方法はまた別の機会があれば紹介します。

 

最後に情報とは切っても切れなくなったSNSについて。

 

ここからは一般論というより完全に個人的な意見ですがSNSはトレンドや意見の流れを見るために読むことはいいと思います。

 

が、それをもとに論理を構築することはお勧めできません。

 

近頃は本当に多いです。これはいわゆる情報弱者といわれる人々の行動です。

 

SNSはいまだに一次情報ではないことが多く、信頼度もはっきりしないことも多々あります。

 

著名人でも、過去にさかのぼってその人の事実の見方や考え方を確認したうえで、参考にするかどうかを決めるといいと思います。

 

長々となりましたがそれだけ情報は大切なものなので、ただ情報にアンテナを立てるのではなく、これは一次情報に沿っているのか?に関心を持つ癖をつけると格段に情報処理スピードがアップします。

 

僕らは実業を営んでます。間違った情報を鵜呑みにしている時間はありません。

 

これから自分のジムを持ちたいと考えている方は他人事のようにニュースを見るのではなく、世の中の動きや流れを正確に把握することに努めて、自分事として情報に向き合ってほしいと思います。

 

自分はこうだ!と思うのも大切ですが、情報を正確に収集して整理した上で自分の考えを重ねて意思決定していかないと経営をしていく中では危なっかしい目に合う確率も自ずと増えてしまいます。

 

今の自分も未来の自分も守るためにも情報との向き合い方をこの機会に振り返ってみてくださいね。

 

それではまた来週。